「ヒューマンインタフェースシンポジウム2009」聴講メモ
ヒューマンインタフェースシンポジウム2009 (HIS2009) の聴講メモ。残念ながら、都合が付いたのは最終日だけ。
聴講中の感想などは [かんそう] のように記入。時間順序の入替え、誤字の修正あり。
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午前1: 「ユーザビリティ3」セッション
ケータイ書籍の読みやすさ向上に関する研究
Webアクセシビリティ評価のためのページ構造を利用したサンプリング手法
- 09:45:00
nsiena: 「Webアクセシビリティ評価のためのページ構造を利用したサンプリング手法」: WAB Cluster UWEM (Unified Web Evaluation Methodology) 1.2, W3C Web WCAG 2.0, JIS など。 #his2009
- 09:50:00
nsiena: チェックツールで検出できる問題は、わずか 3〜4割程度。専門家がノウハウでチェックすべきページをアドホックに選ぶ → 問題が少ない時に発見困難。ランダムサンプリング → 恣意的選択が可能で客観性に疑問、「専門家」のノウハウがまちまち。 #his2009
- 09:56:25
nsiena: いろいろなページを選ぶ: 属人性 (製作者の癖), ツール依存性 (テンプレートの類似構造) から文書の部分構造の類似性に着目し、定量化。類似性係数 = 連続した3要素の一致数 / 全要素数 [えー?]。 #his2009
- 09:58:32
nsiena: 類似性係数に基づいてサンプリングした。ランダムサンプリングよりも良い可能性を示唆。でも、有意差はない #his2009
鉄道車両内映像情報システムにおけるコンテンツ表示手法の検討
del>下層でばいすとじつでばいす仮想デバイスと実デバイスによるインタフェーススイッチの操作性評価
- 10:20:59
nsiena: 「
下層でばいすとじつでばいす仮想デバイスと実デバイスによるインタフェーススイッチの操作性評価」: 各社でデバイスがばらばらで、操作性に問題。化学的な根拠無く、直観的・思い込みで作られているように思える。ダイアル, スライド, ボタン, ジョイスティックを比較。 #his2009 - 10:27:15
nsiena: 以前の研究では、操作効率はジョイスティックが, 被験者主観的にはボタンが優れていた。今回は、(タッチパネルで?) 仮想スイッチを使い、マウスで操作。比較は、平均操作時間, 過剰操作率, 心的負荷量。結果が実機と大きく違うもの以外の間で、有意差が得られた。 #his2009
- 10:33:13
nsiena: 操作時間では、スライド以外はほぼ同等に優秀。主観的には、ボタンが最適 [スライドは予想通りだめだね]。実機でも評価実験。被験者は 20代前半。課題の操作回数の多/少も比較したけど、同じ傾向。スイッチ種別が支配的。操作効率はダイヤル、主観的にはボタンが優良。 #his2009
午前2: 「協調作業」セッション
災害復興支援のための SNSベースのボランティアコーディネートシステムの提案
- 10:54:30
nsiena: 「災害復興支援のための SNSベースのボランティアコーディネートシステムの提案」: 従来は、ボランティアコーディネータ or 付箋方式。いずれも、課題あり。更に、ボランティアセンター閉鎖後の幻滅期が訪れる問題。→ SNSで、情報共有環境を構築。 #his2009
- 10:58:02
nsiena: 課題は、高齢者が参加に消極的、人材マッチング機能が不足。ボランティア登録票と支援依頼表に基づいてマッチングを試みる。既存研究では、1対1のマッチングが対象で、多対多のマッチングが困難。これを解決する。AHP (Analytic Hierarchy Process) で相性計算。
- 11:05:06
nsiena: 解探索上の制約条件: 1) 作業の必要人数を上限, 2) 特別な視覚が必要な場合の考慮, 3) 緊急度を考慮, 4) グループ感のばらつきを抑える。支援活動後に、ソーシャルグラフを (自動で?) 更新して、継続的な連絡手段を確立。 #his2009
人・ロボット協調動作における対話の不明確性解消
- 11:16:14
nsiena: 「人・ロボット協調動作における対話の不明確性解消」: 「右へ動かす」動作量の不明確性を含む多数の解釈がありえる指示の解釈手法。「動かし過ぎ」などの調整指示をフィードバックとして機械学習する。 #his2009
- 11:26:08
nsiena: 指示によって、クランク型走行路と曲線型走行路を走らせる。それぞれ、最短距離の経路、指示者が事前に引いた理想経路を最適解とし、外れたら調整指示を出す。意図を反映する学習ができているが、事例検索でミスることがある。 #his2009
- 11:29:04
nsiena: 経路に最適化されてしまっていて、指示の不明確性の解消にはならないんじゃないかなぁ。状況によって、言葉の意図が変化するのだから。問題を簡単化しすぎ。 #his2009
午後1: 「ユーザ行動モデル1」セッション
インタラクティブ製品に対するユーザの心理的要因が製品評価に及ぼす影響
- 13:57:53
nsiena: 「インタラクティブ製品に対するユーザの心理的要因が製品評価に及ぼす影響」: 対話的製品の実ユーザの評価構造の解明は不十分。長期・実環境での利用のため。→ 製品の機能的評価でなく、心理的要因による評価 (自己効力感, 製品関与)。対象は iPod nano。 #his2009
- 14:03:07
nsiena: 製品評価の因子は大別して 1) 使う喜び・合い乗艦 2) 主観的ユーザビリティ 3) 不満感。二つの心理的要因との影響関係の仮説モデル (パス図) を作成。検証の結果、心理的要因が強く影響していることが判明。 #his2009
- 14:05:29
nsiena: 自己効力感が強い → 主観的ユーザビリティを高く評価。製品関与が高い →使う喜び・愛着感を高く評価。不満感が強い → 製品関与が高い。あくまでも、iPod nano の事例。 #his2009
- 14:08:04
nsiena: これは @asatohan のゲームデザイン分析にも適用できそうな気がするよ
- 14:10:50
nsiena: 面白かった。次のセッションに続きの話がある、ですって。 #his2009
- 14:16:44
asatohan: @nsiena ふむ、安藤 昌也さんの研究でよいのかな
- | 14:22:19
nsiena: @asatohan その方でした
ユーザタスクの効率的な実効を目指すスケジューリング支援法
アプリケーション切り替え時のユーザの割り込み拒否度の分析
- 14:36:41
nsiena: 「アプリケーション切り替え時のユーザの割り込み拒否度の分析」: タイミングの悪い情報提示への不満の解消が目的。利用アプリケーションの切り替えに着目して作業履歴を分析。状況ごとに割り込まれた時の不快度を収集。 #his2009
- 14:45:34
nsiena: 考慮すべきこと。切り替え前後のアプリケーションの依存関係 (共起関係)。ウィンドウを閉じることによる作業の終了/中断。プロセス ID の親子関係。切り替え前のキー操作量 (活動積算量)。このうち、有意なものとそうでないものがある。#his2009
- 14:55:42
nsiena: 切り替え時に持つ特徴数を用いて機械学習により推定。ヒューリスティクスによる推定。など。
- 14:56:47
nsiena: バッテリ切れた。すっからかん。というわけで。バッテリ、りろーど! こっちは少しへたってるので、長持ちしないのよね。
ユーザの潜在的な機能把握方法の体系的可視化
- 15:01:26
nsiena: 「ユーザの潜在的な機能把握方法の体系的可視化」: 利用者が経験的に獲得した機能選択の根拠を把握したい → 形式的概念分析の提案。設計者の意図しない利用方法とか。概念構造を分析し、ユーザビリティ評価へ応用したい。 #his2009
- | 15:31:32
kinneko: @nsiena なかなか興味深いです。リポートありがとう。 #his2009
- 15:03:00
nsiena: 座長さんがずっと手話に翻訳してる。すばらしいです >< #his2009
- 15:09:17
nsiena: 明文化されていない暗黙的ルールの把握と、よりプリミティブな機能を組み合わせるといったような機能汎用能力。形式概念モデルを形成・分析すると、メンタルモデルの理解に使えると考える。 #his2009
午後2: 「ユーザ行動モデル2」セッション
顔検出によって自動化された拡大支援インタフェース
- 15:24:36
nsiena: 「顔検出によって自動化された拡大支援インタフェース」: 既存の拡大表示による視覚機能は、倍率指定などが手間。ユーザが画面に顔を近づけているのをカメラで検出したら、見えにくいのだと判断して拡大してみる。 #his2009
- 15:37:57
nsiena: 全般的に、被験者には好印象。どういうシステムか理解でき、必要性はややあるという人が多いが、不要と判断する人もいて、難易度はどちらとも言えない。 #his2009
- 15:38:22
nsiena: このシステムを必要ない、やや操作しにくいという判断し人でも、マウス操作などは大きく削減されていた。(効果はあるけど不満を感じている?) #his2009
長期実利用の結果としての性貧しよう評価製品試用評価をどう把握すべきか - SEPIA 分析法の提案: 実践事例
- 15:42:11
nsiena: 「長期実利用の結果としての
性貧しよう評価製品試用評価をどう把握すべきか - SEPIA 分析法の提案: 実践事例」: さっきの続き(?)だー。 #his2009 - 15:44:18
nsiena: より良いユーザ体験を提供できる製品を実現するため。心理要因を用いたユーザ分類 (4群) で利用意欲の背景を整理し、群後とに評価を分析。そのHDD 内臓デジタルテレビでの実践事例。 #his2009
- 15:49:07
nsiena: 一般的なユーザ評価は、使い込み度や利用期間などの影響を扱っていない。ユーザ体験の優劣は、ユーザの背景ごとに異なる。利用意欲は、自己効力感 (うまく使いこなせてる感!) と製品関与度 (関心の高さや知識の豊富さ) から構成される。 #his2009
- 15:54:30
nsiena: 自己効力感:製品関与度でユーザを分類: 1) 高:低 = 冷静・合理的ユーザ, 2) 高:高 = マニアユーザ 3) 低:高 = ミニマム利用ユーザ, 4) 低:低 = 期待先行ユーザ。 #his2009
- 15:54:40
nsiena: それぞれについて、製品評価, 満足度, 利用機能数, 利用頻度 を調査。企業は、期待先行ユーザにアプローチしたいはず → グループインタビュー。 #his2009
- 15:57:16
nsiena: ダビング10 や外部接続I/Fの不一致など、製品メーカのコントロール範囲外の問題について、なぜそうなったのか理解できないなどで不満が出ていた、ということがあった。というような、本当に問題になっている課題を抽出できた。 #his2009
- 15:59:58
nsiena: Q, 使っているうちに印象が変化するということはなかったのか? A. 事例がまだ少ないので何とも。被験者は 10ヶ月以上のユーザも多く、既に不満だった点に慣れてしまっていた可能性がある。 #his2009
午後2: 「交通2」セッション
途中でセッションを移動してきたよ。
ヒヤリハット検出システムに関する基礎的検討
- 16:08:18
nsiena: 「ヒヤリハット検出システムに関する基礎的検討」: 運転支援システム構築のため、運転者の情動変化に基づいた問題場面検出をめざす。人の「ドライバレコーダ」と車両の状態量変化を記録するドライブレコーダを組合せ利用。 #his2009
- 16:13:00
nsiena: ドライバレコーダ。心電図 (→ 瞬時心拍), 呼吸, 皮膚コンダクタンス, 前方走行画像, 運転者顔画像。更に、(たぶん、インタビューによる) 主観評定。ドライブレコーダから トリガが発生して、ドライバレコーダに記録。 #his2009
- 16:14:23
nsiena: たびたび主観評定を得ると運転に支障をきたすので、トリガの間隔は下限を設ける。/ 日大周辺は、がしゃがしゃしてて、ヒヤリハットが多い。ひぇぇ。 #his2009
- 16:19:57
nsiena: シミュレータでは、被験者の反応が緩慢になりやすい。狭い道に入るところで事前に事故を起こさるなど、予期・緊張を与える。恐いと思っている人と、うまくやろうとしている人で、生理指標の変化が異なる。→ 適切な支援の使い分けが必要。 #his2009